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2019年度三田図書館・情報学会研究大会研究発表

目録規則におけるAggregate:「著作」の観点を中心に

橋詰秋子 (慶應義塾大学大学院)

発表要旨

本研究の目的は,近年の目録高度化の取組において注目を集めている「Aggregate(集合体現形)」に焦点を当て,日本目録規則2018年版(NCR2018)およびResource Description and Access (RDA)がAggregateをどのように扱っているかを明らかにすることである。加えて,これら最新の目録規則の扱いが,従来の目録規則である日本目録規則1987年版(NCR1987)と英米目録規則第2版(AACR2)のAggregateの扱いとどの点で異なっているかを探る。Aggregateとは,複数の表現形が一つの体現形に具体化したものを指す書誌的概念であり,目録での「著作」活用と深い関係にある。Aggregateは体現形レベルに属する概念だが,複数の表現形を集合化する作業が知的活動といえるものは,「著作」レベルの「Aggregating Work」と捉えられる。対象規則の規定を比較分析した結果,NCR2018とRDAは「著作」の同定キーの作成につながる規定にAggregateを判別する内容が組み込まれ,それがAggregating Workを扱う仕組みとなっていた。こうしたAggregating Workを扱う仕組みはNCR1987にはないが,AACR2には類似するものが存在していた。