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2019年度三田図書館・情報学会研究大会研究発表

イェール大学図書館長書簡類にみる朝河貫一の日本資料収集

松谷有美子 (清泉女子大学附属図書館?)

発表要旨

イェール大学図書館の朝河貫一収集日本コレクションの全容解明に向け、同大学図書館長J. C. Schwabと朝河の間で取り交わされた1906-1907年の書簡類を調査した。さらに、収集の公式表明であるReport of the Librarian of Yale Universityとの比較検討を行った。書簡類は、書簡、換金の明細書、収支一覧と発送品一覧、船積書類に分けることができた。省庁寄贈の政府刊行物に始まり、書店を介した法制史関係資料、吉川弘文館を通した新刊本、経典などが収集された。ほかに、写本は書き写す場所、写字生の手配まで朝河が自ら行っていた。入手したものには、購入、予約購読、製本、書写、寄贈、交換、備品などがあることがわかった。書簡からは、収集のために私費を投じて西日本に赴くなど収集活動に懸ける朝河の情熱、日本図書館創設に対する強い思いが窺えた。今回の調査により、書簡類に記された資料の方が、2013年に調査対象とした目録よりも量が多いことがわかってきた。