三田図書館・情報学会:Mita Society for Library and Information Science

2024年度月例会

第193回

テーマ・発表者 情報資源組織化と計算可能性:デジタルアーカイブの将来に向けて
永崎研宣氏(慶應義塾大学文学部)
日時 2024年8月3日(土) 午前10時~12時(普段と時間が異なりますのでご注意ください)
場所 慶應義塾大学三田キャンパス研究室棟1階AB会議室(オンライン配信も併用)
概要 インターネットを介した情報資源の圧倒的な増加は、情報資源組織化の必要性をますます高めている。単なるビット列であるインターネット上の情報資源に意味を与えるのはその利用者であり、それを効率化するための手段として情報資源組織化がある。このような前提に立つ時、本や論文よりも小さな粒度で操作が可能となっている現在のインターネット情報資源は、利用者のニーズにあわせた柔軟な粒度による組織化が容易に可能であり、その特性を活かした情報資源組織化を検討することはあり得る一つの方向性だろう。この場合、粒度の設定次第では情報資源の計算可能性をより高めることが可能であり、それによってユーザの利便性はより高められることになる。筆者は主にデジタル・ヒューマニティーズ分野を通じて長らくこの課題に取り組んできた。そしてこの方向性は、近年ますます興隆しつつあるデジタルアーカイブの将来を形成していく上でも不可欠のものとなる。
本発表では、7月末に刊行予定の『IIIF[トリプルアイエフ]で拓くデジタルアーカイブ』(オープンアクセス出版)及び『人文学のためのテキストデータ構築入門』を手がかりに、このような方向性について検討してみたい。
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